土曜日の朝、渋谷で

ツギクルバナー

第一話:興味の持てない女

 土曜日の朝の渋谷が好きだ。青みがかった透明な空気。道路に寝そべる若者。その脇を気にもとめず歩いていく人たち。夜にあれだけいた人はどこに行ってしまったのだろう。きっと皆家に帰ったんだろう。今ここにいるのは、ほとんどがあぶ続きを読む

第二話:がらんどう

 肩を抱かれながら、ユキの横顔を眺める。長く伸びた睫毛は、きれいにカールしている。くっきりとした二重。鼻筋はすっと通っている。陳腐な表現だが、アイドル顔というのだろうか。きれいな顔立ちと、見合わないぐらいの低めの声。  続きを読む

第三話:出会い系の女

 目を開けるとまぶたが腫れぼったかった。カーテンの隙間から朝日が射し込んでいる。どうやら目覚ましもかけず寝てしまったらしい。私はため息をついた。時計を見るとなんとか遅刻せずに間に合いそうな時間だ。……こういうとき、身体が続きを読む